たばる動物病院 院長より
2018・新年あけましておめでとうございます。
謹んで、2018年の年明けを迎え、おめでとうございます。キタサンブラックの有馬記念勝利で終えた2017年。万象が走馬灯のような加勢で目まぐるしく動く1年でした。2017年も「たばる動物病院」をご愛顧いただき、有難うございました。
「たばる動物病院」も平成7年に開業して、2018年春で23周年を迎えます。マンネリズムの懸念をやる気旺盛の若い先生たちが払拭してくれた年でもありました。この1年間、①麻酔法とモニタリングの大幅な改良、②長時間術後鎮痛の積極的導入、③診療時間の拡大、④内分泌疾患の診断と治療向上、⑤在宅治療の拡充、⑥学会や研修会への参加などに、とくに注力しました。
最新の日本の獣医療状勢は、従来の眼科や皮膚科、整形などの専門病院に加え、心臓外科の専門施設も登場し、その革新性に欧米の獣医先進国をはじめ世界が注目するようになりました。専門性もさるこながら革新のキーワードは、①猫飼育の台頭、②超小型犬化、③検査・診断技術の向上、④画像診断の普及などがあげられます。総合的な日進月歩の進化を遂げていますが、それらを支えている背景にはペットへの愛情の深まりがあります。自ずと動物病院への要望内容も高まっています。その期待にどのように応え得るかが、私たちに課せられた使命であります。
それには病状を的確に判断し、正確な診断名を見出すことが必須です。ペットの苦痛を長引かせず、経済的負担を軽減することもわれわれの重要な仕事です。①手術や内科的治療によって完治するのか、②予後の良悪と余命はどのくらいか、③どのくらいの治療期間を要するのか、③それに伴う苦痛がどれほどか、④治療費はどのくらいかかるのか、⑤クランケの経済的・精神的負担はどれほどか・・・・・・など、治療の前にわれわれ獣医師が説明(インフォームドコンセント)しなければならない事項は少なくありません。進歩した獣医療とは言え、ましてや片手で十分に抱えられる程の小さな命であるにもかかわらず、血液検査やレントゲン撮影、エコー検査を駆使し、それに経験を加えても満足できる病状判定が不可能な症例も少なくないのが現状です。検査機器の発展が、皮肉にもフラストレーションを増長しているのも確かです。今や手持の手段では正確な診断をつけられないケースが増えてしまったということです。
このような背景から、一次診療施設にもかかわらず、只今CTスキャンの導入を考え、先ごろ新たに病院用地を確保しました。当初は2018年春を目指していましたが、少し遅れて夏までにはと考えています。CT導入によって、上記の問題がかなりの部分で解決され、フラストレーションも少なからず解消されることと信じています。スタッフの対応などまだまだ不備な点も多々ありますが、鋭意努力する所存です。
2018年が皆様にとって、そしてペットにとって、幸せな年となるよう、スタッフ一同、心より祈願します。2018年もご愛顧の程、宜しくお願いします。
2018年・戌・元旦 院長 田原 秀樹
2018年01月01日【4】
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