トピックス
「今週のCT症例」・その35
症例35
柴犬9歳、腹水を主訴に来院。
腹水の精査中にエコー検査で肝臓に腫瘤を認めたため、CT検査を実施した。
CT検査では肝臓1葉に限局する腫瘤が認められたため、手術での摘出を計画した。
肝臓のCT検査では、悪性か良性か、ある程度判断することができるが、今回のCT画像では良性の可能性が高いと判断した。
腫瘤は肝葉の先端に限局し、その根元が細くなっていることからPowered ECHELON FLEX®(Johnson & Johnson)自動吻合機を用いて切除した。
摘出後の病理結果は「結節性過形成」で、悪性腫瘍ではないと判断された。
悪性腫瘍ではなかったため通常は腹水の原因になるとは考えにくいが、摘出後、腹水は消失した。
CT静脈相
CT静脈相:赤丸→肝臓腫瘤。
CT平衡相。
CT平衡相:赤丸→肝臓腫瘤。平衡相で他の肝臓と造影具合が近いことから結節性過形成や腺腫など良性の可能性が考えられる。
CT 青丸→腫瘤の根元は細い。
2021年07月10日【457】
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